茨城大学 工学部 生体分子機能工学科


教員の研究


准教授  山内 智
半導体素子と複合集積化の研究
satoshi.yamauchi.0606

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 当研究室では,主に「半導体の形成方法」と「テラヘルツ波を用いた分析方法」を研究しています。
【半導体形成法の研究】半導体材料の特性を発現させるためには,原子・分子を如何に配列・化学結合させるかが重要です。これらを熱的に非平衡な状態で操作するために当研究室ではプラズマを用いています。材料としては,環境負荷の少ない材料として酸化チタンと有機半導体を取り上げています。
 酸化チタンは,生体組織との密着性改善や表面清浄化を容易にする超親水性を発現する材料です。これまでの研究でPET(ポリエチレンテレフタレート)など耐熱性の低い有機物上への超親水性コーティングも可能になり,現在は実用化を目指しています。また,有機物半導体は,軽量・フレキシブルかつ透明なことからディスプレイ用スイッチング素子やセンサーなどへの応用が期待されており,これらを実現するための形成方法を研究しています。
【テラヘルツ波を用いた分析方法】テラヘルツ波とは,1秒間に1011〜1013回振動する,電波と光の境界領域の電磁波です。この帯域の電磁波を用いることで細胞の運動やその周りを取り囲む分子の運動などメゾスコピックな分子の運動を検知することができます。特に生体と強い関わりをもつ水の挙動を知ることは極めて重要で,現在はイオンを取り囲む水分子の挙動について研究を行っています。また,分析の高精度化を実現するための新しい光学部品の研究も行っています。将来,本分析方法により有機物の分子間挙動や生体組織の分子的挙動を解明することができるようになると期待できます。

PET上での水滴の様子 テラヘルツ波分析システム

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