茨城大学 工学部 生体分子機能工学科


教員の研究


准教授  熊沢 紀之
リン脂質二分子膜の電気測定による膜透過機構の研究
noriyuki.kumazawa.5069

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 細胞膜モデルであるリポソームを用いた薬物作用の解析
 水溶性高分子を利用した機能性セメント材料の開発

当研究室では主に二つのテーマの研究を行っています。
 生物の情報変換やエネルギー変換で重要な役割を果たす、生体膜のモデルとしてリポソームがあります。当研究室では、細胞と同様のサイズ(μmオーダー)のリポソームを作製し蛍光顕微鏡を用いて可視化し観測する手法を、京都大学吉川研一教授と共同で開発しました。左の図に球状に写っているのが巨大リポソームです。この手法を用いて、様々な薬物や高分子イオンを添加したときのリポソームの形態変化を検討しています。薬理作用の異なる薬物によって、リポソームの形が敏感に変化することが分かっています。この結果は、動物実験を必要としない薬物作用のモデル系としての応用が期待されています。
 正電荷持つ高分子(ポリカチオン)と負電荷を持つ高分子(ポリアニオン)を混合するとポリイオンコンプレックスという複合体が形成します。(右の図)
 このポリイオンコンプレックスは、様々な機能を持ちますが、粒子同士を接着させる能力があります。ポリイオンコンプレックスをセメントに添加すると、コンクリートの曲げ強度が著しく増加することが分かりました。また、水中に打ち込んでも強度の低下しないコンクリートとなることも分かりました。この様に、高分子を添加することにより高機能をもつコンクリート材料の開発を行っています。

微視的に見たポリイオンコンプレックスの模式図

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